「森林環境税」に共産党市議団反対討論

9月22日、本会議で議会運営委員会提出の「森林環境税」(仮称)の創設に関する意見視よの提出が議題となりました。
これに対して、日本共産党市議団は、国民に広く税負担を求めることは、国と企業の責任を姪罪するもので賛成できないと、岩永やす子議員が代表して反対討論をしました。日本共産党以外の賛成で可決されました。

日本共産党を代表して議員提出議案第8号「森林環境税(仮称)の創設を求める意見書」に反対しますので、その理由を述べます。

まず、日本は2020年の温室効果ガス削減目標を、2005年度比で3.8%削減することを国際約束しています。温室効果ガス削減目標達成のためには、適切な森林整備により、森林の温室効果ガス吸収量を増加させる取り組みが不可欠です。
そして、森林は木材の供給源であるとともに、中山間地域の維持と国土の保全や水源のかん養など公益的機能を有し、そこで営まれる林業は、地域社会を支える重要な産業であると認識します。
今、中山間地域の高齢化や担い手不足などを背景に森林の荒廃が進んでいます。森林の保全と林業の振興には、国の役割が重要であることはいうまでもありません。しかし、国の「森林整備予算は」、2008年度の1624億円から2015年度の1202億円へと、この8年間だけでも422億円も削減されています。必要なことは森林整備と林業対策において国の責務を明らかにし、国内林業の根幹に位置づけ、根本的な対策を講じることです。
同時に、温暖化の原因物質の製造者・排出者である企業の責任が問われなければなりません。
日本共産党は、「森林・林業における地球温暖化対策の実行(森林吸収源対策)に必要な財源」として、CO2の排出量に応じた負担となっている既存の「地球温暖化対策税」の拡充を図ることで財源を賄うことを提案しています。
本意見書の中の中山間地で森林の多い鳥取市の要望については理解します。
しかしながら、本意見書は地球温暖化防止のための森林吸収源対策の実行、国土の保全の担い手を市区町村とし、国民に広く負担を求めることを基本とする「森林環境税」をそのための財源とすることを前提としています。これは、国と企業の責任を免罪するもので賛成することはできません。以上、反対の理由とします。

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