地方議会議員議員の厚生年金への加入を求める意見書

共産党議員団は「各自治体からの税金投入は新たに170億円といわれている。もっと議論すべきであり拙速な提出を行うべきではない」と反対討論

12月議会で、議会運営委員会の委員から全国市議会議長から意見書提出の依頼のあった「地方議会議員議員の厚生年金への加入を求める意見書」について、伊藤幾子議員が、「地方議会議員が厚生年金に加入となれば、各自治体からの税金投入は新たに170億円といわれている。もっと議論すべきであり拙速な提出を行うべきではない」と反対討論をしました。
この採決で反対したのは、日本共産党市議団だけで、賛成多数で可決されました。

私は、議員提出議案第16号 地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書提出について、反対の討論を行います。
この意見書は、12月議会に向けて全国市議会議長会から要請があったものです。
町村議長会からも同様の趣旨の要請があり、多くの町村議会で審議されていると聞いています。
さて、以前にあった議員年金制度は、平成の大合併や議員定数削減などで、掛金を払う現役議員数の減少と受給される元議員の増加で財政的に制度維持が困難となり、2011年6月1日で廃止されました。これで議員を専業とする場合は、国民年金加入のみとなりました。現在の国民年金は40年間保険料を支払った場合の満額でも64,400円、平均5万数千円です。「これでは少なすぎる、将来が不安だ」というのは当然です。私もそう思います。このような年金で暮らせません。
議員の専業化がすすみ、議員報酬も生活給となっている実態は十分認識しています。また、議員としての役割を果たすために、議員でなくなった後の生活保障の検討は必要だということも十分理解します。
でも、だからといって地方議会議員の厚生年金加入を求める意見書の提出を、慎重に審議することなく決めていいのでしょうか。
岩美町議会では、「12月議会で決議しなければならないのか」と議長に質問があり、「そうしなければならないわけではない」と議長が答え、引き続き検討することになったと聞いています。また、大山町議会では、「年金制度によって若い人が議会に出る動機にはならない」、「報酬を増やすことの方が重要だ。年金保険料を引かれて、今の生活が大変になる」、「詳細が分からないのに賛同できない」などといった意見が出され、12月議会では取り上げないそうです。
この意見書は、「国民の幅広い層からの政治参加や地方議会における人材確保の観点から」厚生年金加入への法整備を求めています。地方議会議員が厚生年金へ加入となれば、各自治体からの税金投入は新たに170億円を超えると言われています。果たして国民、市民に理解されるでしょうか。
当然、必要なことは主張すべきでしょう。でも、全国的に議会や議員に対し、厳しい目がある今だからこそ、もっと議論すべきではなかったでしょうか。残念ながら、議会運営委員会での議論はそうではありませんでした。
誰でも、年金は少ないより多い方がいいに決まっています。議員自らの身分保障に係る意見書だからこそ、もっと慎重に検討することが必要ではないでしょうか。
このような状態で急いで意見書を提出することはやめるべきだと考えます。

可決された意見書は以下の通りです。

地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書

地方創生が、わが国の将来にとって重要な政治課題となり、その実現に向け大きな責任を有する地方議会の果たすべき役割は、ますます重要となっている。
このような状況の中、地方議会議員は、これまで以上に地方行政の広範かつ専門的な諸課題について住民の意向を酌み取り、的確に執行機関の監視や政策提言等を行うことが求められている。
また、地方議会議員は、議会活動のほか地域における住民ニーズの把握等さまざまな議員活動を行っており、近年においては、都市部を中心に専業化が進んでいる状況にある。
一方で、統一地方選挙の結果をみると、投票率が低下傾向にあるとともに無投票当選者の割合が高くなるなど、住民の関心の低さや地方議会議員のなり手不足が深刻な問題となっている。
よって、国民の幅広い層からの政治参加や地方議会における人材確保の観点から、地方議会議員の厚生年金加入のための法整備を早急に実現するよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月19日

鳥取市議会議長   房 安   光

衆議院議長 様


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